クラウド型会計ソフトの始め方をプロがわかりやすく解説!|初心者でも経理の流れがわかる!

 

 

けいログは、初めて会計ソフトを触る人が月次決算まで行えるようになることを目標としたサイトです。

 

当ブログ運営者のこまりは。
・経理経験3年目
・2年目でフリーランスとして独立
・中小企業~上場を目指す会社にて、経理周りを中心とするバックオフィス支援

を行っております。

そんな私が1年かけて習得した知識を、出し惜しみなく皆さんにお伝えいたします。

 

この記事を読むと、今後の経理業務の進め方がわかるようになります!

誰も教えてくれない本質的なところもお伝えしますので、現在経理を行っている人にも参考になる内容です。

ぜひこの記事をブックマークして、何度も見返してください!

 

【STEP0】経理が初心者の方へ | クラウド会計ソフトを始める前の基礎知識

経理って何をするの?

さて、そもそも会社を立ち上げを決めたけれど「そもそも経理って何をすればいいの?」という方に向けて、基本的な考え方をお伝えします。

経理には、大きく分けて2つの仕事があります。

  • 記帳(お金の流れを記録する)
  • 出納(お金を出し入れする)

会計ソフトには、このうち「記帳」ないしは「記帳」と「出納」の両方を行うための機能が備わっています。

まず初めに取り組むべきは記帳です。

出納業務をすべて会計ソフトで行うのは、記帳周りが整わないと着手するのは難しいです。

初心者の方であれば、「最初の3ヶ月~半年は記帳周りを整えていく」を目標にしてみましょう。

記帳とは何をするの?

「記帳」という漢字は、帳簿に記すと書きます。

※帳簿とは、ここでいう会計ソフトです。

つまり、会社のお金の出入りを帳簿に記録していくことを意味します。

経理はどうしてしなければいけないの?目的は?

経理を行う、最終的な目標は大きく分けて2つに分けられます。

月次・年次の数字を明らかにする

企業または個人事業主は、利益を得るために事業をしています。

記帳を毎月行っていった場合、

  • 会社の毎月の利益や損失などが数字で分かり、現状の把握ができる
  • 来月はどんな数字を目指していけばいいのか、目標設定ができる

ようになります。

すべての数字を説明できるようにする

入金・出金は必ず「何に関する売上なのか」「何に関する経費なのか」という詳細や明細が必ずあります。

「何もしていないけれど、10,000円が出金されています」は100%ありません。

何に使ったのか「忘れる」ことはあっても、「本当に何もしていないのに」消えたということは有り得ません。

1つひとつ根拠を明らかにしながら記帳していくと、すべての入出金が説明できるようになります。

税務調査の際、「これは何に関する出金ですか?」と聞かれます。
その中身に対し答えられなかった場合、使途不明金という扱いとなり、追徴課税を取られる可能性があります。
説明できない=不正な出金という扱いになるリスクがあります。


【STEP1】会計ソフトを決める(準備編)

そもそも会計ソフトは必要か → 必要です

「そもそも有料のクラウド型の会計ソフトって必要なの?」

「無料の会計ソフトや、エクセルでも仕訳や決算書は作れるから不要なのでは」

と考える方もいらっしゃるかと思います。

私がフリーランスになってから、何度も聞かれる質問です。

結論、クラウド型の会計ソフトは必要です。

会計ソフトを使う理由は以下の5つです。

①リアルタイムで銀行・クレジットカードの入出金情報が流れてくる

クラウド型の会計ソフトは、銀行とAPI連携ができます。

API連携をすると、リアルタイムで仕訳のデータが会計ソフトに流れてきます。

銀行から流れてきたデータは、信ぴょう性が高く、不正しづらいです。

一方、無料ソフトやエクセルで作った銀行の残高は、基本手入力になります。

手入力は、ヒューマンエラーが起こったり、不正をしても正しいという検証をするのが難しかったり、単純に時間がかかったりします。

税務調査が来た際、API連携をしていれば「銀行から流れてきたデータをそのまま使っています」と言えばそれで終わりです。

手打ちで仕訳を入力していると、細かく調査をされたり、ヒューマンエラーによる追徴課税のリスクが高まります。

少しでもミスを減らすための対策と考えるとよいでしょう。

②自動で仕訳を集計→月次の数字を出してくれる

エクセルで手打ちをしている人は、最終的に貸借対照表や損益計算書を作成するため、数式を組まなければなりません。

会計ソフトを使用すれば、数式を組む手間が省けます。

数式を組むだけならできる人もいるかもしれません。

しかしながら、細かい修正があればそのたびにメンテナンスをしなければなりません。

2重計上のチェック機能もありません。

クラウド型の会計ソフトにはミスをしない仕組み、気づける仕組みが多く詰まっています。

法改正にも自動で対応してくれます。

直近で言うと、インボイス制度の請求書のひな型です。

一生懸命エクセルでインボイス制度に対応した請求書を作成したり、ひな型を探したりしていませんでしたか?

私が対応したのは、freee請求書に新しくできたひな型をそのまま利用したくらいです。

③証憑を仕訳に添付できる

クラウド型の会計ソフトでは、仕訳1つ1つに証憑を添付できます

一見仕訳をする際に毎回証憑を添付するのは手間に見えます。

しかし、過去の仕訳を見たときに「これ何の資料を見て計上したっけ?」となったとき、税務調査で「根拠資料は?」と聞かれたとき、すべて仕訳を見るだけで解決するようになります。

私が前に所属していた会社での証憑管理は、下記手順で行っていました。

①すべての証憑をコピー用紙に糊付け
②コピー用紙に貼り付け
③名前と所属を右下に記入
④経理の部署担当がチェック
⑤経理チェック担当がチェック
⑥経理部長がチェックの押印

ダメではないのですが
かかるリスクに対し、かけるコスト(人件費)が大きすぎました。

当然ですが紙のファイルには検索機能がないため、過去の証憑を探すのも一苦労でした。

独立後、クラウド型の会計ソフトに証憑が添付できるのを知ったときは、大変感動しました。

いずれ会社の規模が大きくなり、経理を別の人に引き継ぐときにも「基本過去の仕訳に証憑ついているからそれを探してね」というだけでよくなるので大変便利です。

④経理にまつわる情報を一元管理できる

「会計ソフト」は同じシリーズの「経費精算システム」「給与計算ソフト」「請求書管理ソフト」「勤怠管理ソフト」と連携できます。

こちらも銀行のAPI連携と同じく自動で会計ソフトにデータを流せます。

全く異なる会社で作成されるシステムとの連携をすると、ヒューマンエラーやバグなどが起きたときに対処が必要です。

しかしながら、同じ会社間でのシステムであれば、人の手がほとんど入らないためヒューマンエラーが起こりにくく、バグが発生したとしても会社が原因の調査~修復まで行ってくれます。

⑤会社以外の場所でも会計ソフトが使える

クラウド型の会計ソフトは、ネット環境があればどこでも会計ソフトが使えます。

ドライブに証憑を保存するようにすれば、インターネットがある場所であればどこでも会計ソフトが使え・仕訳が切れるるようになります。

過去仕訳もすべて参照できるようになります。

税理士さんに会社の数字を共有するときに、税理士さんにアカウントの権限を付与するだけで終わります。

(いちいちエクセルを送りなおしたりしなくてよくなります。)

ーーーーーー

私の経験上、優秀な経営者様ほど事務作業の節約にこだわる方が多いです。

しかしながら、1つ1つ作業を洗い出してみると、月に30~40時間ほど経理作業に充てていることが分かります。

月に30時間あれば、本業の1つ2つの作業は終わります。営業の文章・プレゼン資料の作成が終わるのではないでしょうか。

無料にするために頑張っている時間を、本業の時間に充てる方が、結果的に生産性が上がる可能性が高いです。

↓会計ソフトの選び方はこちらの記事を参照してください。

記事

【STEP2】開業届を提出する(準備編)

開業届を出しましょう。

開業届は、使用する会計ソフトのシリーズで揃えるのがお勧めです。

会計ソフトが教えてくれる通りに準備を進めていけば、OKです。

↓詳しくはこちらの記事を参照してください。

記事

【STEP3】証憑を集める(月次編)

次は仕訳を切るための、証憑集めです。

ここからは毎月行っていく作業になります。

仕訳を切る際のポイントは、極力すべての仕訳に「証憑」を付けることです。

証憑がすべての仕訳についている=仕訳の詳細がすべてわかる

つまり、仕訳の信ぴょう性が上がります

ただし、証憑を添付しなくてよい例もあります。細かい話になりますので、別記事でお伝えします。

↓こちらの記事を参照してください。

記事

紙できた請求書・領収書をPDFにするためには、こちらのスキャナが大変便利です。

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【STEP4】仕訳をする(月次編)

いよいよ仕訳を切っていきます。

ポイントは、

  • 仕訳をする際にはできる限り証憑を付ける
  • 一度使うと決めた勘定科目は同じものを使い続ける

の2点になります。

↓こちらの記事を参照してください。

記事

【STEP5】終わっていない作業がないかチェックする(月次編)

すべての仕訳が切り終わったら、

・自動で経理に仕訳が残っていないか
・月次推移を見て漏れている仕訳がないか

確認していきます。

毎月チェックする項目は毎回同じ項目になるため、自分の会社用での決算用に月次決算チェックシートの作成をおすすめします。

↓こちらの記事を参照してください。

記事

【STEP6】月次を締める(月次編)

いよいよ、月次を締めます。

freeeには月次締め・年次締めの機能があるのでそちらを使うと便利です。

月次締め・年次締めとは、対象期間の数字を確定し、編集できないようにする(ロック)機能のことです。

月次締め機能は、上場を目指すレベルの会社では必須の機能です。(月次の数字を確定させるため)

しかしながら、月次締めをしてしまうと過去の数字が動かせなくなってしまいます

せっかく月次決算を締めたのに、1ヶ月前の請求書が出てくるのは日常茶飯事です。

月次締めは、操作一つで解除できます。

ただ、そのたびに月次締めを解除するのは手間ですよね。

一般的な経理を行う中小企業では、厳密な月次締めをする必要はありません。

まずは会計ソフト選びから、1歩ずつやっていきましょう!

経理は、一般的にはルーティンワークと言われがちですが、最初は経理の業務フローを整えていったり、証憑集めをしたりするのは大変です。

(「証憑がないので共有してください」祭りです。笑)

特にいままで会計ソフトを使わずに作業をされてきた方からすると、骨の折れる作業かもしれません。

目安)最初の3ヶ月~半年は、通常の作業の2倍くらい時間がかかります。

…最初からすべてを完璧やろうとすると、途中でつらくなってくるタイミングがあります。笑

しかしながら、最初を整えてしまえば、そのあとはぐんと作業量が減っていきます。

半年~1年程度の長期的なスパンで整えていく長い目で見るというのが気持ち面でのポイントになります。

こちらの記事は、単なる作業内容ではなく、経理の本質をつかめるよう心がけて書いております。

会社を設立したばかりの社長さん・個人事業主さん・経理の方が、少しでも業務を進めるうえでの方向性を示せていれば大変嬉しく思います。

けいログ管理人:こまり

こまり

・20代後半女性
・経理3年目
・日商簿記2級
・建設業経理士2級
新卒で建設コンサルタントの経理本社に配属。その後独立し、現場マネージャーとして、保育業界・投資ファンド会社・Webスクール・整骨院業界のスタートアップ支援を行っています。バックオフィスの整え屋さんです。

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